さて、さて……
「ヒミツ」からはじまり、「ひらけ！」という続編まで続いたここたまシリーズですが、ついに2019年の9月で地上波での放送が終了してしまいました。
桜を咲かせることが最終目標の「ひらけ！」がなぜか9月に放送終了ということや、
「たまごっち」から続いたバンダイのアニメ放送枠がなくなってしまったことに加え、
ここたまシリーズが地上波ではなくYouTubeに移行したことから、
- 何者かからの「圧力」があったのではないか
- 思ったほどの視聴率が稼げなかったのではないか
といったような憶測がファンの間では飛び交っています。
特に前者のほうは、ここたまシリーズが放送されていた枠が「子供に見せたい良質なアニメを展開していく」とするテレビ東京の施策「プリスクタイム」に変わったことで、テレビ東京からの圧力があったのではないかと噂されています。
(ここたまは「子供に見せたい良質なアニメ」ではないということなのでしょうね。)
そんなプリスクタイムで初放送された「Go!Go!アトム」は第一話から暴力的なシーンがあったとのことで、ちょっと炎上したようです。
まぁ、原作の「鉄腕アトム」が殴ったり投げたりもするようなアニメですから、それはしょうがないとは思います。
これが「子供に見せたい良質なアニメ」かどうかは、きっと今後わかっていくことでしょう。
まぁ、それはいいとして…
「ひらけ！」が終了しYouTubeにて「モノのかみさま」が始まったことで、スマートフォンで動くここたまアプリもリニューアル。
「ひらけ！」の頃にアップデートされた、トップ画面にお気に入りのここたまを表示できる機能に改修が入り、「ヒミツ」のここたまを指定できるようになりました。
しかし、この更新で、「らんにん」、「アメリ」、「ニッキー」の3ここたまはトップ画面からリストラされてしまいました。
もし上記3ここたまを選択していた場合、手動で新しいここたまに変更しない限り、選んでいたここたまが維持されるのですが、逆に、上記3ここたまを選択していなかった場合や、一度3ここたま以外のキャラクターを選択してしまった場合、3ここたまに戻すことができなくなってしまいました。
3ここたまのファンだって人は少なからずいるはずですし、今このタイミングで初めてアプリをインストールしたけど、3ここたまをトップに設定してみたいという人だっているはずです。
じゃあ…！
やりましょう……！！
会いに行きましょう………！！！
注意
- この記事は、2019年10月時点での、ここたまアプリ バージョン3.0.1を対象としています。アプリやウェブサービス側の更新でこの手順が使用できなくなる可能性があります。
- この記事は、設定ファイルの書き換えをします。操作を誤るとここたまアプリのデータが初期化されてしまう可能性があります
- この記事でここたまアプリのデータや思い出などを損失しても、当方は一切の責任を負わないものとします。
- 少しでも恐れを感じたり、手順でわからないことがある場合は、実施しないでください。そういう場合、高確率で嫌な結果が待っています。
下準備
この手順では以下の環境を使用します。足りない人は用意しておいてください。
環境の用意の仕方はここでは解説しないので、適当にググってみてください。たぶん何かしら出てきます。この時点で詰んだ人は回れ右。
- 適当なLinuxやMac (Windows 10ユーザーはWSLが手軽でいいです)
- Androidスマートフォン (以下の手順ではバージョン9.0 Pieを使用します)
- ここたまアプリ(v3.0.1)
- USBケーブル (たいていの場合スマホに同梱されてます)
- テキストエディタ
- ADB
- zlibサポート済みのOpenSSL (よくわからなければググってね)
- pax (たいていの場合、パッケージマネージャ等でインストールできます。Macは最初から入ってるらしいです)
さあ、やってみよう
0.ここたまアプリを終了する
もしホームボタンを押してここたまアプリを閉じたのなら、アプリはまだ裏で動いているので、ちゃんと終了してあげましょう。
設定アプリのアプリ一覧から「ここたま」を見つけ出し、「強制停止」を押します。
(アプリの切り替え画面でここたまアプリをｼｭｯってやっても大丈夫な気がしますが、念のため)
1.AndroidのUSBデバッグを有効にする
Androidの開発者向けオプションを有効にし、USBデバッグをオンにします。
開発者オプションは、設定アプリの端末情報あたりのどこかにある「ビルド番号」をタップしまくれば出てきます。
2.AndroidとLinuxかMacをUSBケーブルで接続する
USBケーブルで、AndroidとLinuxかMacの入ったPCを接続します。
接続して無事にAndroidがLinuxかMacに認識されたら、
adb devicesコマンドを叩きます。
Androidの画面上に許可を求める画面が出ますので、許可しましょう。
画面上に、「device」で終わる行があればちゃんと認識しています。
3.ここたまアプリのデータをバックアップする
設定ファイルを書き換えるため、ここたまアプリのデータをバックアップします。
適当な作業フォルダに移動し、adbで次のコマンドを叩いてください。
adb backup -f cctm.ab jp.co.bandai.cocotamabcapp
コマンドを叩くと、Androidの画面がバックアップ画面に変わります。パスワードを入力せずにバックアップを実施してください。
すると、作業フォルダに「cctm.ab」というファイルができあがります。
ファイルサイズが0じゃなければきっと成功です。
Windowsで作業している人は、ここでLinuxに「cctm.ab」を転送します。
4.バックアップデータを変換し、展開する
バックアップデータはAndroid専用の形式になっているので、形式を変換して展開します。
まず、abをtarにします。
dd if=cctm.ab ibs=24 skip=1 | openssl zlib -d > cctm.tar
ここでopensslコマンドでzlibに関するエラーが出た場合は、zlibサポートのないOpenSSLを使ってしまっているみたいです。上のコマンドを書き換えて、zlibサポートありのOpenSSLを参照するようにしてください。
次に、tarを展開します。
tar -xvf cctm.tarあとからtarに戻すので、そのためのリストファイルを作っておきます。
tar -tf cctm.tar > cctm.list
これで展開が完了しました。
5.バックアップデータを書き換える
「apps/jp.co.bandai.cocotamabcapp/sp/jp.co.bandai.cocotamabcapp_preferences.xml」というファイルがあるので、念のためにバックアップをとったうえで、テキストエディタで開きます。
ファイルのどこかに「<string name=”key.topcocotama”>」という項目があるので、その値の中で色を付けた部分の値を以下のいずれかに書き換えます。
- 107 (らんにん)
- 108 (アメリ)
- 109 (ニッキー)
書き換えたら上書き保存しましょう。
6.書き換えたデータを書庫にし、バックアップデータに変換する
書き換えたデータをもとに、再度tarを生成します。
pax -w > cctm.new.tar < cctm.list生成したtarをもとにバックアップデータを作ります。
dd if=cctm.ab ibs=24 count=1 of=cctm.new.ab ; openssl zlib -in cctm.new.tar >> cctm.new.ab
Windowsで作業していた人は、ここで「cctm.new.ab」をWindowsに転送します。
7.バックアップを復元する
生成したバックアップデータを使用して、ここたまアプリにデータを復元します。
※ちなみに、さっきトップ画面のここたまを書き換えましたが、それ以外のデータの大半はサーバー上のデータで上書きされるので、他の部分を適当に書き換えて悪いことしようとしても無駄です。
次のコマンドを叩きます。
adb restore cctm.new.ab
Androidの画面が復元画面になると思うので、画面の指示に従って復元します。
8.起動して確認する
ここたまアプリを起動してみます。トップ画面のここたまが変わっていたら成功です。
変わらない場合、2度3度アプリを立ち上げ直してみてください。
9.うまくいかなかったら
もし一通り作業を終えてここたまアプリを立ち上げようとしても、アプリが立ち上がらないとか、キャラクターがいなくなるとか、データが消えたっていう場合は、
adb restore cctm.abを叩けば書き換え前のデータに戻せる…はずです。直らなかったら…残念でした。
(ほとんどのデータはサーバー上のデータで更新されますので、自身のIDを改変しない限りデータが消えることはないと思いますが…)
(おまけ)10.iPhoneの場合は
iPhoneの場合は、iTunes(またはFinder)でPCまたはMacと同期(iCloudはダメ)を取ったうえで、バックアップの中身を覗くようなソフトを使って、ここたまアプリのデータを書き換えたうえで「iPhoneを復元」すれば、同じようなことが可能かもしれません(試してません)。
だれか人柱になってくれる人は検証して教えてください(私のiPhoneは古くて最新版にできないので)。
脱獄しているiPhoneの場合は、
「/var/mobile/Containers/Data/Application/[ここたまアプリの文字の羅列]/Library/Preferences/」
あたりに入ってるプロパティリストファイルを同じ要領で書き換えればよいです(試しました)。
おわりに
ね？簡単でしょ？
え？簡単だけど面倒くさいって？わかるーー。
たぶんもうやらない。ラキたまかわいいよラキたま。
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