日本上陸版の登場に合わせて、より新しい記事を書きました。
どっちもどっちな内容なので、よければそちらもご覧ください。
2018/11/07 SonarPenに対応したAndroidアプリが出てきたので試して追記しました。
皆さんはクラウドファンディングってやってますか?
私は1年に1回くらいの頻度で、なにか面白そうな製品に対して支援しています。
(プロジェクトがコケたり、出来上がったものが初期の案と全く違ったり、詐欺だったケースもありますが…)
そんなクラウドファンディングで、今年の初めに世の中をすこし驚かせる製品が発表されました。
それが、「SonarPen」です。たぶん「そなーぺん」って読みます。
このSonarPen、なんとiPadやiPhoneのイヤホン端子に接続するだけで、対応しているアプリで筆圧感知ができるというスグレモノ。
しかも競合製品と比べて値段が安いのも特徴。製品の紹介には「コーヒー3杯分」と書かれています。
日本で購入すると送料がかかってしまいますが、それでも3千円ちょっとで買えてしまうので、コーヒー4~6杯分といったところでしょうか。
(コンビニコーヒー基準で考えないでくださいね)
そんなSonarPenが手元に届いたので、実際に使ってみました。
開封の儀
海外から届いた小包を開けると、上の画像のようなオシャレなケースと、替え芯が3本入った小袋が入っていました。
替え芯は説明するまでもないので、ケースのほうを開けてみます。
パッケージの中身は全部で、
- SonarPen本体
- 貼り付けタイプのホルダー
- Lightning端子に刺すタイプのホルダー (見えづらいけどペンの右)
- 芯2本 (1本は取り付け済み)
- ステッカー
- 先ほどの替え芯
になります。
貼り付けタイプのホルダーは見てのとおり3Mのテープがついていて、タブレット等に貼り付けて運用するようです。
どうやら頻繁にはがすように設計されてはいないので、どこに貼り付けるかはしっかり考えましょう。
Lightning端子に刺すタイプのホルダーは、書いて字のごとくです。
実際に使用するとこんな感じになります。(iPhone 6 Plus)
SonarPenの真ん中あたりにマグネットがあるようで、ホルダーはそこのマグネットに合わせてセットする感じになります。
ステッカーは単なるステッカーです。それ以上でもそれ以下でもないです。
iPadの裏に貼っておくとSonarPenへの愛を知らしめることができます。
使ってみよう
さて、そんなSonarPenを実際に使ってみましょう。
最初に、SonarPenをiPhoneやiPadのイヤホン端子に接続します。
イヤホン端子がない機種の場合、純正のイヤホン変換アダプタを使用して接続します。
とりあえず、SonarPen対応のアプリということで、アイビスペイントXを使用してみます。
無料なのでApp Storeからサクッとインストールしてしまいましょう。
インストールが完了したら起動し、ポチポチっとお絵かき画面まで進みましょう。
初期状態だとSonarPenを使用する設定になっていないので、筆圧もなにも効きません。
ですので、SonarPenを使用するための設定をします。
ペンのメニューを開くと、「設定」の歯車があるので、それを押します。
設定画面をすこし下にスクロールすると、「スタイラス」という項目があります。
丸で囲った「選択なし」をタップして、「SonarPen」を選びましょう。
SonarPenを選択すると、キャリブレーション(初期処理)が行われ、SonarPenが認識されます。(「接続済」になります)
認識されると筆圧などのメニューが使えるようになります。
必要であれば、この画面から筆圧の曲線をいじることで、筆圧の強弱を選べます。描いてみながらお好みの設定を見つけましょう。
ここまでやることで、お絵かき画面で筆圧を使用することができます。
上の写真を見れば、筆圧が効いていることがわかると思います。
線がへにょへにょしているように見えるのは、画面保護フィルムとの相性が悪く、すごく強く押さないと書き始めが認識されないからです。
ちなみに、iPad miniだとこんな感じです。
こっちは画面保護フィルムを貼っていないので、なめらかに線を引くことができます。
まとめ
使ってみた感じで、いい点と悪い点を箇条書きにしてみます。
いい点
- Apple Pencilの半額以下という価格の安さ
- 電池を入れなくてよく、充電も必要ない
- すごく軽く、ペン自体も長すぎなくてちょうどいい
- イヤホン端子に刺すだけの簡単接続で、ペアリングの必要がない
- iPhone 4S以降と、すべてのiPadと、Android 4.4以降(Arrows NX F-04Gを除く)に対応している
- Apple Pencilにはないサイドボタンがついている
悪い点
- いちいちイヤホンを刺し、使い終わったらきれいに巻き付けるのが面倒
- ちょっと太いし、サイドボタンが固い
- 先端が円盤タイプなのでApple Pencil等と比べると描きづらい
- キャップのような、先端を保護するものがない
- サイドボタンがiPad mini (iOS 9.3.5)では使えてiPhone 6 Plus (iOS 11.3)では使えない(iOSバージョンか機種によるもの?)
- アプリ側で対応していないと使えない
- イヤホン端子を使用するので音楽を聴くことができない
- Androidも対応とされているけれど、対応アプリが現時点(2018年10月)で存在しないので実質iOS専用 (これについてはそのうち対応していくらしい)
値段を考えると、悪いと思う点が多いのはまぁ仕方ないことかなと思います。
本格的なペンで絵を描きたいと思う人は、Apple Pencilとそれに対応したiPadを使用するべきです。
気軽に何かを描きたいなと思う人や、持っているiPhoneやiPadをローコストでお絵かきに使いたいという人にはオススメです。
もちろん、iPad Proでも使えます。(現時点で)最新のiPhone Xs Maxでも使えるようです。
しかし、AndroidのうちArrows NX F-04Gは非対応とされていますが、いったいなにがあったんでしょうね…。標準でイヤホン端子があるので使えそうなものですが…
HTC U12+のような、イヤホン端子が本体になく、かつType-Cのアナログイヤホン変換が(標準では)使用できない機種だと、もしかしたら使えないかもしれません。それについては、SonarPenに対応したAndroidアプリが出てきたら、確認してみます。続報をお待ちください。(忘れてなければ、ですが…)
さいごに
こういう筆圧に対応したペンが登場すると、「筆圧は何段階?」という疑問・質問がある人がそこそこ多いと思います。
これについてはFAQに記載があり、それによると、
「SonarPenは他のペンと違いアナログで筆圧を検知していて、そのアナログ筆圧をiPad等に内蔵のアナログ-デジタル変換回路を介して端末側で認識しているため、一般的なデジタルペンでいう「圧力レベル(筆圧)」というものは存在せず、アナログ-デジタル変換回路の性能によって変わる」
という説明がされています。
(英語苦手なので間違った訳をしてたらゴメンナサイね)
ここでいう「アナログ-デジタル変換回路」は、おそらくマイクの回路で、高品質なイヤホンマイク回路が内蔵されていれば、そのぶん筆圧検知が高性能になるようです。
気軽にお絵かきができるおもしろい製品が出てきましたね。
とても軽いので、ケースなりキャップなりを作ったり見つけたりすれば、カバンの中に忍ばせておいても気にならないと思います。
iPhoneで指を使ったり、筆圧検知しないペンでお絵かきをしているみなさん、これ1本どうです?
2018/11/07 追記
AndroidにもSonarPenに対応したアプリが現れたので、早速試してみました。
最初に対応したのは上の画像にある「ArtFlow」というアプリ。起動して、左上のメニューからSettings→Inputと進んでいけば、一番下にSonarPenの項目があります。
マイクのアクセスについて権限の画面が出ますが、許可しましょう。
HTC U12+みたいな、イヤホン端子がなくアナログのイヤホン入力もないようなスマホでも、USB OTG機能を利用してマイク入力を増やしてやれば、ちゃんと認識して使うことができます。
持っていないので試せませんが、Pixel 3などでもおそらく同様の手順で使うことができるでしょう。
コメント