「クラウドファンディングってなんだったっけ?」と、ふと思った

クラウドファンディング

(トップの画像は関係ないです)

クラウドファンディング。
それは、人類に残された最後の開拓地である…。

…なーんてことはなく、単なる個人出資のプラットフォームです。

私も一時期勘違いしていたんですが、クラウドファンディングの「クラウド」って、クラウドコンピューティングの「クラウド」や、某RPGの人気キャラではないんだとか。

英語で表記すると「crowd」。「大衆の」とか「集団の」という意味になるみたいです。
インターネットを通じて企画者に資金を届けるという意味で「雲」のクラウドだと思ってましたが、違うんですね。

まあ、このへんはWikipediaに書いてあるので、細かい説明はそっちに任せるとしましょう。


クラウドファンディングとは何か。簡単に言ってしまえば、

開発者や発案者の「こういうものを作りたい!」や、「こういうことを実現したい!」という願いや想いに対し、出資者の「それなら応援する!」という想いを繋げてくれるサービスです。

基本的にクラウドファンディングは、開発者や発案者が自分が考えた製品やアイデアをプレゼンし、それを実現するための目標金額を設定します。
そしてその目標金額を達成するために、出資金を募ります。

それに対し出資者(わたしたち)が、開発者や発案者が設定した出資プランに従って出資するという形になっています。
もしここで目標金額を達成できなかった場合は、そのプロジェクトは失敗となってしまいます。

この記事では、俗に「購入型」と言われるクラウドファンディングについて紹介します。
購入型とは、「決まった額を出資してくれたら、成功した際に完成版の製品をプレゼント(定価の**%引き)」とか、「これだけ出してくれたらスタッフの中にあなたの名前が載ります」とか、「粗品をプレゼント」とかいった形式のクラウドファンディングのことです。

日本だと、某有名人が発案した「絵本を作るプロジェクト」や、某企業が発案した「ゲーム機で使うアーケードスティック」などが記憶に新しいですね。


ここでは簡単に、国内外のクラウドファンディングで成功した有名な製品や、国内外で(最近)有名なクラウドファンディングサイトを紹介しようかなと思います。

成功した有名な製品

クラウドファンディングで成功して世に羽ばたいた製品は数多くありますが、そんな中で個人的に印象に残っている2製品を紹介します。

Earin シリーズ

Earin (Kickstarterより)

Earinは、完全無線型と言われるBluetoothイヤホンです。

今では完全無線イヤホンはさほど珍しくもありませんが、Earinが発表された当時はそういった製品は世の中に存在しておらず、異色の存在でした。

完全無線イヤホンブームに火をつけたのはおそらくAppleのAirPodsですが、そのきっかけとなったのは間違いなくこのEarinでしょう。

この製品は、海外のクラウドファンディングサイト「Kickstarter」で発表され、瞬く間に人気になりました。

Pebble シリーズ

初代Pebble (Kickstarterより)

Pebbleは、俗に言う「スマートウォッチ」です。

Pebbleが発表された当時、まだApple WatchやAndroid Wearは世の中に存在していませんでした。
しかし、この分野には先にSONY等が目をつけ、スマートウォッチを発売していましたが、電池持ちの悪さなどもあり、ぱっとしない分野でした。

そこに文字通り一石を投じたのがこのPebble。

なんと、SONY等が出していたスマートウォッチは頑張っても1日電池が持たなかったのに対し、Pebbleは1度の充電で5日間以上使い続けられるという触れ込みで登場しました。

今ではこのPebbleはFitbitに買収(吸収合併)されてしまい、その姿はもう見ることはできませんが、軽くて、操作が分かりやすくて、電池が長持ちで、さらにアプリケーションも開発しやすいPebbleは、今も昔も最高のスマートウォッチだと思っています。

この製品も、海外の「Kickstarter」で人気の製品でした。

海外の有名なクラウドファンディングサイト

Kickstarter

クラウドファンディング好きなら誰でも知っているクラウドファンディングサイト。それがKickstarterです。

特筆すべきところは特にないのですが、数多くの製品がここから生まれ、数多くの製品がここで散っていきました。

今では日本語の表示にも対応し、日本人でも使いやすくなっています。

Indiegogo

海外ではKickstarterと肩を並べるクラウドファンディングサイトがIndiegogo…なのですが、Wikipediaによると、Kickstarterに対して審査が甘く、プロジェクト成功率が低めなのだとか。

確かに、KickstarterとIndiegogoの両方を使ってますが、Kickstarterのほうがちゃんとしたものがそろっている気がします。

国内の有名なクラウドファンディングサイト

Makuake

Makuakeは、Amebaなどで有名なサイバーエージェントが運営しているクラウドファンディングサイトです。
言わずと知れた有名企業が運営しているので、安心感はそこそこあるのではないかと。

海外のクラウドファンディングサイトで掲載されたプロジェクトの日本版なんかも一部やっているようです。
「海外はちょっと・・・」という人はMakuakeを試してみるとよいかもしれません。

CAMPFIRE

日本最大級、プロジェクト成功率No.1のクラウドファンディングサイト、それがCAMPFIRE…だそうです。

様々な形式のクラウドファンディングを運営しており、クラウドファンディング好きな人にはいいかもしれません。悪い言い方をすると「ごちゃまぜ」のようにも感じますが…

それでも、成功率No.1というのはもちろん安心につながるものです。
クラウドファンディングそのものに抵抗があるという人も、ここなら安心して利用できるかもしれません。

クラウドファンディングの注意点

上の説明だったり、ネットで調べたりの情報を見ると、クラウドファンディングというものはとても魅力的に見えます。

ですが、そう甘くはないというのが世の常。クラウドファンディングの注意点も紹介しておきましょう。

失敗することもある

先ほどのサイト紹介で、「成功率」という言葉をいくつか目にしたと思います。
これは言葉通りの意味です。というのも、クラウドファンディングのプロジェクトは失敗することがあるのです。

失敗の理由も様々。プロジェクトを進めていた企業が経営破綻で倒産したとか、見積もりが甘くて開発工数が伸びた結果、資金が足りなくなったとか、そもそもの製品が嘘だった…などなど。けっこういろいろ理由があるのです。

「購入型」のクラウドファンディングでも、出資しているという事実は変わりません。

クラウドファンディングサイトはお店ではないので、仮にプロジェクトが失敗しても、払い戻しなどはクリエイターと出資者の2者間で行われます。
もしここでクリエイターが逃げてしまったら……その場合は泣き寝入りとなってしまいます。

完成品がぜんぜん違うものになることがある

クリエイターも人間です。プロジェクトをすすめていくうち、「やっぱりこの部分はこうしたい」とか、「この部分はこのままじゃ実現できない」などの理由で、想定されていたものから完成品が異なるものも珍しくありません

でもこの場合、失敗ではないんです。方向性が変わってしまっただけで、プロジェクトは実現できているわけですから。


以前私が出資したモバイルバッテリーは、カラビナ(アウトドアなどで使うフックのようなもの)をつけてそんなに違和感なく腰にぶら下げられて、モバイルバッテリーそのものに急速充電ができるアウトドア向けの製品…

だったのですが、

完成品はおしゃれなデザインを劣化素材に変更し、肝心の急速充電器はモバイルバッテリーよりも大きく、さらにはカラビナをつけられる場所もないという、重い、(充電が)面倒、ただただ邪魔という三拍子がそろった製品となってしまいました。

今では文鎮として使っています。本当にありがとうございました。

さいごに

上記の理由などから、クラウドファンディングは企画段階の製品を安く手に入れたりすることができるかもしれない一方、リスクのある投資でもあることを忘れないでください。

知らずに出資して暴れまわる人もいるようですが、すべてをちゃんと理解して行うのがクラウドファンディングです。

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