2016年秋に、海外から遅れてMoto Z / Moto Z Playが日本で発売になりました。
Moto Modsという拡張パーツで機能拡張ができる、Motorola (Lenovo)が世に送り出したフラッグシップ端末です。
男心をくすぐる「合体スマホ」としていろいろなレビューサイトでレビューされています。いいところ、悪いところなど、評価は様々なようですね。
しかしそんなレビューサイトを見てみると、本当に端末を触ったのかと疑うような記事もときどき見受けられます。特に、iPhoneユーザーがレビューしたんじゃないかと思われる記事には口が開きっぱなしになってしまいます。(指紋センサーをホームボタンを間違えて押したりなんかしないよ)
この記事では、レビューであまり話題にされないような、スルーされるような、微妙なところに着目して、誤解を解く意味も含めてMoto Zの紹介をしようと思います。
とりあえず、もくじを作ってみました。
- Moto Modsはマグネットで吸い付くように合体する
- カメラの出っ張りにはちょっとした理由がある
- 指紋センサーはホームボタンのように使用することもできなくはない
- 付属の充電器はQuick Chargeじゃない。Power Deliveryでもない
- ZとZ Playだけだと思ってる?世の中にはForceもあるよ(日本じゃ使えないケド)
- NFCってどこについてるの?
- ぶっちゃけMoto Modsって何ができるの?
- 無接点充電は?
1.Moto Modsはマグネットで吸い付くように合体する
Moto Modsというのは、Moto Zシリーズの背面に合体する周辺機器です。
発売時点で、外部バッテリー、プロジェクター、コンデジ、スピーカーなどが発表されています。
それに加え、機能を特に持たない着せ替え用のプレートも付属し、オプションも発売されています。
この記事を書いている時点でも、Amazon Alexa、物理キーボードなどが開発されている最中です。
で、そんなMoto Modsなのですが、いくつかのレビューサイトで「Moto Zに内蔵されているマグネットでくっつく」とされています。
……うん、逆だね。
マグネットがついているのはMoto Mods側で、本体側ではありません。
その証拠に、以下の写真をご覧ください。
これは、「Incipio offGrid Power Pack」を分解した写真です。カメラ穴の左右に2つ、下部に2つ、丸い部品がありますね。これが磁石です。
このMoto Modsに限らず、すべてのMoto Modsにも同様に磁石がついています。標準で付属する背面カバーもそうです。
なので、Moto Mods単体やMoto Mods装着中のMoto Zシリーズをキャッシュカード等と一緒に入れておくと、キャッシュカード等がダメになります。気をつけましょうね。
2.カメラの出っ張りにはちょっとした理由がある
せっかく本体が薄いのにカメラが出っ張っているとはなんたることだ、という意見がたまにあります。
確かに、せっかくイヤホンジャックを取っ払って薄くしたのに、カメラが出っ張ってちゃ意味が無いですよね。
でも、出っ張ってるのにはそれはそれで理由があると思うんです。
例えば、背面カバー(スタイルキャップ)を取り付けているとき。
背面カバーの厚みを足すと、カメラの出っ張りと同じくらいの厚さになって、スタイリッシュです。まるで、Moto Xなどと同じような外観になります。
おそらく、背面からの見た目もこだわった結果なのでしょう。
しかし、それだけではなく、もっと重要な役割があります。
それは……Moto Modsのズレ防止です。
先述したとおり、Moto Modsはマグネットでくっついてるだけです。
裏面下部に出っ張りがあって端子部付近はズレにくい工夫がされていますが、
それでもズレ防止が1箇所だけだと、上部がちょっとの衝撃でズレてしまいます。
そのズレを防止するために、あえてカメラを出っ張らせ、ズレ防止に貢献させているのです。
……おそらく、ですが。
Moto Mods下部のズレ防止ピン
ズレ防止ピンがないとカメラの出っ張りでぐるぐるする
3.指紋センサーはホームボタンのように使用することもできなくはない
Moto Zは画面下部中央に指紋センサーがついています。iPhoneやGalaxyでホームボタンがある位置ですね。
iPhone歴が長い人や、Galaxyアンな人は、ついついホームボタンのつもりで押してしまうらしいです。
(5年くらいiPhone歴あるけど、Moto Zを使用して半年間で1度も誤爆したことないんだけどなぁ…。)
「指紋センサーをホームボタンとして使用することはできません」としているレビューがいくつかあるのですが、厳密には間違いです。
というのも、Google Playストアで指紋センサーにカスタムアクションを割り振るアプリがいくつかあるからです。
そういったアプリを使用すれば、指紋センサーをホームボタンのように使用することもできますし、それ以外の機能を割り振ることだってできます。
そのかわり、そういったアプリを使用すると、標準機能の「指紋センサーを指で長押しするとスリープ」の機能は使用できなくなってしまいますが…
宣伝するつもりはないのでここではそういったアプリを紹介しませんが、気になる方はPlayストアで「fingerprint」と検索してみてください。
4.付属の充電器はQuick Chargeじゃない。Power Deliveryでもない
Moto Zは、発売時点では日本では珍しい「USB Type-C」を採用しています。(ちなみにたぶんUSB 3.1対応です)
Type-Cを採用する以前のスマートフォンでは、高速充電の手法としてQualcommのQuick Chargeという独自規格が業界標準となっています。
ですが、Type-Cになって、正式な高速充電の規格が策定されました。
Quick Chargeの規格を作ったQualcommは、Type-Cの充電と共存できるとしていますが、Type-Cの規格外であることは間違いありません。
それがあってか、Moto ZはQuick Charge対応ではなく、また、付属の充電器も、Quick ChargeでもPower Deliveryでもないものです。
Quick Charge対応の旧機種と同じ「Turbo Power」という固有名称を用いているため誤解を招きがちですが、まったく別の規格ですので、混同しないように注意しましょう…。
(でもQuick Charge 2.0対応のUSB Type-C付きモバイルバッテリーにType-C to Type-Cケーブルで繋ぐとTurbo Powerの表示が出るんだよなぁ。なんだろこれ…)
5.ZとZ Playだけだと思ってる?世の中にはForceもあるよ(日本じゃ使えないケド)
日本では
- Moto Z
- Moto Z Play
の2機種がMoto Zファミリーとして発売されました。(記事を下書きにしている間にMoto Z2 Playも出ました)
ですが、本来のMoto Zファミリーはその2機種だけではありません。
なんと、一部の国のみですが、Moto Z Forceという、耐衝撃性能に優れたMoto Zがあるのです!(記事を下書きにしている間にMoto Z2 Forceも出ちゃいました)
(そのぶん、厚くて重いですが…)
ですが、残念ながら、それを手に入れるには(基本的には)自力で輸入しなければならず、
かつ、技適を通過していないため、日本で普通に使用すると電波法違反になってしまいます。
耐衝撃性能ってすごく魅力的なんですが、日本で使えないのは残念です。
アメリカでこの記事を読んでいる人は、手を伸ばしてもいいんじゃないかな、と思いますです。
6.NFCってどこについてるの?
AndroidビームやNFCタグの普及で、NFCを使用する機会が多くなりました。
日本国内で販売されているスマートフォンには、NFCロゴやおサイフケータイのロゴが本体に刻印されていたりシールが貼ってあったりしますが、近年のMotorolaスマートフォンにはそのようなものはありません。
じゃあNFCがどこについているのか、どこを近づけさせればいいのかというと、インカメラの裏側あたりです。
公式にはNFCのアンテナは本体裏側上部に帯状にあるらしいですが、私のMoto Zだと、インカメラの裏側あたりが最も反応しやすいです。
しかしやはり最適な位置ではないようで、反応が鈍いことがしばしばあります。
いろいろ試してみて、最適な位置を探してみてください。
7.ぶっちゃけMoto Modsって何ができるの?
一言で言ってしまえば、なんでもできます。
現時点で、以下のMoto Modsが販売・企画されており、これからも増える予定です。
- バッテリーパック(純正のもの、非純正のもの、無接点充電もできるもの)
- オシャレな背面カバー(機能がないもの、無接点充電ができるもの)
- プロジェクター
- 大音量スピーカー
- コンパクトデジタルカメラ
- 車載キット(Android Auto対応)
- 物理スライドキーボード
- Amazon Alexa
- ゲームパッド
- マルチSIM
などなど・・・
以上のように、さまざまなMoto Modsが存在します。
あとはそれぞれの値段が安ければいいのになぁ……
8.無接点充電は?
※写真は関係ないです
一部のスマートフォンで採用されることのある無接点充電ですが、残念ながらMoto Xなどには採用されましたが、Moto Zファミリーには採用されませんでした。
おそらく、Moto Modsをスマートフォンの裏面全体に取り付ける以上、搭載するのが現実的ではないという結果なのでしょう。
ですが、本体は非対応でも、無接点充電に対応したMoto Modsはあります。
どうしても無接点充電を使用したいという方は、そういったMoto Modsを購入するべきかと思います。
充電にType-Cを使うとMoto Zは有線イヤホンが使えなくなるんだよなぁ…って人は買うべきですね。値は張りますが…
ということで、Moto Zファミリーのわりとどうでもよさそうな部分の紹介でした。
最初に下書きにしてからもう半年経ってしまいました。もっと書く癖をつけないといけませんね…
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