みなさんは、「動画トレースワークショップ」って知ってます?もしくは、聞いたことあります?
「動画」なのに「トレース」って、なんだか不思議ですよね。一般的にトレースと言えば、なにかが描いてある紙の上にトレーシングペーパーを重ね、上から線をなぞることだと思います。
ですから、基本的に「動画」ではなく「静止画」のはずです。それでは、「動画トレース」とはどういうことなのでしょうか。
その謎を探るため、「杉並アニメーションミュージアム」に潜入してきました。
ここ、杉並アニメーションミュージアムでは、アニメーションに関する資料が無料で多数展示されており、イベントが目的ではない人でも、アニメーションのことを知るのにいい施設です。
そんな杉並アニメーションミュージアムの片隅で、ときどき「動画トレースワークショップ」が開催されています。私が訪問したときは、テレビアニメ「キラキラハッピー☆ひらけ!ここたま」を題材にしたワークショップでした。(これを書いている現在はすでに終了しています。)
中に入ると、手書きのウェルカムボード(?)がお出迎え。係の人に従って、手前の机に置いてある資料をどれかひとつ借ります。
会場内はこのような感じです。トレース台(ライトボックス)が置いてあるところが、参加者の席です。よほど混雑していない限り、他人と相席になることはないようです。
着席すると、係の人から一通りの説明を受けます。ライトボックス等の使い方、作業の進め方などなど…。
ここで説明されることですが、動画トレースワークショップというのは、アニメの一コマ一コマをトレーシングし、それをパラパラマンガのように撮影して、アニメーションを作るイベントです。実際のアニメ製作現場でも行われていることですね。
というわけで、さっそく作業をしてみます。コピー原画と紙を重ねてセットし、えんぴつで線をなぞっていきます。
今回借りたセットは6枚なので、上の画像と同じような絵を6枚トレースします。他のセットだと、7枚だったり8枚だったりするようです。
上の画像では色を塗ってありますが、時間がない場合や、かなり混雑している場合は、色を塗ることができないことがあるようです。
しかしながら、小さな子供向けのイベントですので、混雑を理由に色を塗れないということはほぼなさそうです。
すべて描き終わったら、部屋の一番奥にある機材でアニメーションの撮影を行います。
机に乗っている機材で、トレースした絵を撮影し、アニメーションに仕上げます。
待っている人がいなければ操作させてもらえることもあるようですが、基本的には係の人が操作します。
ちなみに、この機材はiPadと無料アプリでやっているらしいので、真似すれば個人宅でも同じようにアニメーションを作れます。
(完成した動画は描いた人のお楽しみ……というか、動画を載せられないので割愛します)
以上が「動画トレースワークショップ」の内容でした。
謎が解けると同時に、なかなか面白い体験ができました。
みなさんも、もし機会があれば、開催スケジュールを調べて参加してはいかがでしょうか。
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