raytrektab 10インチモデルのキーボード端子からUSBを取り出す

DIY

前回の記事で、raytrektabの10インチモデルを購入したことをさらっと書きました。

今回はそっちに焦点を当てたお話です。


raytrekとは、パソコンショップであるDOS/Vパラダイス…もといドスパラが、クリエイター向けに販売しているパソコン/タブレットのシリーズです。お絵描き向けのタブレットや、音楽制作などにも使えるようなデスクトップPCなどがいくつかラインナップされています。

raytrektabシリーズはそんな中でも簡単なお絵かきに特化したタブレット端末で、ワコムのペンに対応したディスプレイが内蔵されているため、まるで液晶タブレットのように、筆圧に対応したペンで画面に直接入力することができます

また、中身はWindowsタブレットなので、自宅で、出先で、場所にとらわれずに使い慣れたソフトでお絵描きをすることができます。

そんなreytrektabシリーズの、10インチモデルを購入したわけです。
…使い心地や性能などのことについては他のウェブサイトやブログで多数書かれているので、こちらでは特にレビューはしません。


raytrektabの10インチモデルには、まるでSurfaceシリーズのようなキーボード端子がついています。

別売りのキーボードケースを購入することにより、この端子を通じて有線キーボードを使用することができるというわけです。

しかし私にはお気に入りのBluetoothキーボードがあるので、この端子は使いません。

それならそれでいいわけですが、なんかこの端子が宝の持ち腐れのようでもったいない。この端子を使用してなにかできないか。そう思ったので、調べてみます。


※この記事を参考にしたことによっていかなる損害を受けても当方は一切責任を負わないものとします。
※キーボード端子に純正キーボード以外を接続することはおそらく保証外の行為です。同じような実験をすると保証が無効になる可能性があります。

まず、キーボード端子を観察します。
端子が5ピンありますが、特に本体に刻印があるわけではないので、見ただけではどれが何のピンかわかりません。

そもそもSurfaceのキーボード端子(6ピン)のようにUSBではない可能性もありますが、単なるパソコンショップが販売しているタブレットでそんな複雑な回路を内蔵しているとは思えないことと、同じように5ピンのコネクタを備えた中国製のタブレットでUSBが採用されていた事例があるので、raytrektab 10インチモデルも同じようにUSB端子を備えている可能性は十分にあります。

というわけで、今度はテスターを使います。

デジタルなテスターだとわかりやすいのでしょうけれども、アナログしかもっていないので、こんな見た目が古めかしいテスターを使用します。

テスターを当ててみたところ、5つのピンは以下のようになっていることがわかりました。

  1. GND
  2. USB Data – または Data +
  3. +5V
  4. USB Data – または Data +
  5. +3.2V

2番と4番がなぜUSB Dataのどちらかだと判断できるかというと、それぞれテスターで電圧を測っていたところ、針が数回ピクピクと動いてから、Windows側に「USBデバイスが認識されません」というメッセージが表示されたからです。

どちらがマイナスでどちらがプラスなのかはわかりませんが、少なくとも「USBデバイスが認識されない」というメッセージが出ていることから、USBであることは確定しました。

5番の3.2Vは何の端子なのかよくわかりません。そもそもUSBは4端子しかないので、USBとは別の用途に使用しているのでしょうか。

1番~4番がUSBの端子だということがわかったので、今度はそこにUSB機器を接続して試してみます。

このようなマザーボード向けのケーブルに何らかのUSB機器を接続し…

このようなピンを接続して…

こうやって接触させて調べます。

すると、(非常に見づらいですが)このようにUSB機器(ゲームパッド)を認識しました。

よーく見ると右上にデバイスを認識してセットアップした通知が出ています

結果として判明したUSBの配置がこれです。

  1. GND
  2. USB Data +
  3. +5V
  4. USB Data –

というわけで、raytrektab 10インチモデルのキーボード端子がUSB機器を認識することが確認できました。


ピンがわかれば変換アダプタを作ることができますね。

というわけで電気ケーブル用のモールに適度な穴をあけ、そこに電極をつけてUSBコネクタに接続すると…

こんな感じになりました。

試作版なので見た目はめちゃくちゃ悪いですが、いちおう使えています。(Type-Cポートに何も繋がず、キーボード端子に作った変換アダプタを接続し、そこに繋いだUSBオーディオを認識しています)

そのうちもうちょっとちゃんと作り直したいですね…。


ピン配置がわかってUSB機器も接続できたので、本体に一体化するような何かを作ってみたいですね。

でも何がいいんでしょう?やっぱりキーボード…?無線キーボードやマウスのレシーバーを接続してもいいかもしれませんね。

あ、ちなみに本体にはマグネットが内蔵されているようですので、何かアダプタを作るときはそのマグネットを活用するといいかもしれません。

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