「どんなときもWiFi」が起こした通信障害のまとめと考察

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この記事は2020年3月27日に作成しています。その後の対応によって事実がこの記事の内容と乖離する可能性があります。

みなさんスマホやタブレットでインターネット使ってますかー?
……この記事を見ている半数の人は使ってるはずですよね。そんな気がします。

近年は、格安SIMの登場によって、スマホやタブレットの通信会社をある程度自由に選べるようになりました。
今回はそんな通信会社が提供しているプランの一つ「どんなときもWiFi」が起こした通信障害について備忘録がてら書いておこうと思います。

先に言っておきますが、今回のように特定の通信会社に対して否定的な記事を書くのは嫌いです。
ですが、この一件は様々な人に知ってもらいたいということと、クラウドSIMサービスは信用できないということを知ってもらうため、この記事を書くことにしました。


そもそも「どんなときもWiFi」って何よ?

「どんなときもWiFi」というのは、株式会社グッド・ラックが提供するモバイルWi-Fiルーターサービスです。
佐藤二朗などが出演するテレビCMで見たことや聞いたことがあるという人も多いでしょう。

このサービスの最大の特徴は

  • docomo、au、SoftBankの3波を状況に応じて掴むので圏外になりにくい
  • どんなに使っても制限なし(3日制限などもなし)
  • 制限なし なのに 低速じゃない

の3つです。
上記はクラウドSIMという技術を使用しており、通信に必要な情報をその都度取得するので実現できる…らしいです。

クラウドSIMというのは、専用の端末からクラウドSIMサーバーと通信し、その都度、通信に必要なSIMカード情報をダウンロードして使用する仕組みらしいです。そのため、電波さえ来ていれば、どこでも通信できるということのようです。

通信障害と、運営から送られてきたメール

クラウドSIMという仕組みである以上、SIMカードがおかしくなって通信できなくなるということは基本的にありません。Wi-Fiルーターが故障したのでなければ、障害はすべてクラウドSIM側となります。ちゃんと運営されていれば、障害など発生しないはずなのですが…?

メール掲載の許諾を得ていないので、概要のみ記載します。

1度目の障害

2020年2月24日

障害が発生したとのメールが届きます。

なんと、障害が発生したのは3日前の2月21日!

この障害について具体的な内容は説明されず、ただ「通信不具合」とだけ書かれていました。

この障害について、どんなときもWiFi側は、

  • 大容量通信をしている利用者に多く発生
  • 再起動で直る

と案内しました。

2020年2月25日

障害についての続報が届きます。

ここで初めて、障害について「通信不具合(低速化)」と説明をされ、26日未明に解消予定であることと、低速な回線を掴んでも自動的に正常な回線に切り替わるとの案内があり、正常に戻らない場合の「通信不具合対応申請フォーム」の受付が案内されました。

2020年2月27日

まだ通信の不具合があるという問い合わせが多くあったようで、回線を増強したという案内のメールが届きます。これにより完全に解消が見込める…ようです。上記の不具合申請フォームはこのメールにも案内がありました。

2020年2月28日

回線の増強をしているが、新型コロナウイルスの影響で作業が遅れているとの案内が届きます。
このメールでは、新規申し込みの受付中止を検討したり、不具合の被害に遭った利用者へ通信料の減額や違約金免除を視野に入れた対応を考えているという案内がありました。

2020年3月2日

3月1日に障害が完全復旧したとの連絡が入ります。
前回のメールにあった「補償」について、期間内に申請した人のみ翌月の月額料金の減額または違約金の免除ができるという案内がありました。

2度目の障害

2020年3月18日

大容量通信をしていない利用者から、速度が異常に遅いという苦情が来ているという内容のメールが届きます。
具体的な発生時期は説明されず、ただ2月末の不具合とは性質が違い、原因の特定が難航しているということが書かれていました。
文面から察するに、今回も数日前から不具合が発生していたものと思われます。
今回の補償内容は協議中との案内もありました。

3度目の障害

2020年3月18日

なんと、2度目の障害メールがあった同日に、別の障害が発生しているというメールが。
この時点では大容量通信をしている利用者に問題があると考えているようで、該当者の速度制限をしているとの案内がありました。

2020年3月20日

サポートセンターに問い合わせが殺到しており、受付時間を延長しているという案内が届きます。

2020年3月20日

前回のメールと同日に、障害についての理由が説明されました。それによると、

  • 一部のキャリアからSIMカードの供給がストップしており回線の増強が追いつかない
  • SIMカード設備の製造と発送が停止あるいは遅延している

…という説明をパートナー企業からされたとのことです。前者は通信量が増加したことが、後者は新型コロナウイルスの影響としています。

これらの根本的原因はSIMカード不足によるデータ容量不足だと説明しており、復旧の見通しが立っていないとの記載もありました。

2020年3月21日

メールで説明のあった障害について、ホームページ上に記載したという内容と、申請した人には回線休止の手続きをとり、申請した日の翌日から月末までの料金を、通信が一切できなくなる代わりに日割りで免除するといった内容のメールが届きます。

もし通信を完全にこれに頼っている人は、休止手続きをするとサポートからのメールも届かなくなり詰みます。

2020年3月24日

回線休止の日割り料金免除について、申請した日の翌日ではなく、3月16日から月末までの料金を免除という風に補償内容が改められました

ここで初めて、3度目の障害が3月16日に発生していたことが明らかになります。つまり、メールでの説明では3度目の障害ですが、順序としては2番目だったということになります。

2020年3月27日

現時点で休止手続きをしていない人へ、再案内のメールが届きます。

不可解な運営の対応

上記を一通り読んで、「あれ?」と思った人が大多数だと思います。それも含めて、それ以外にも個人的に疑問に思ったことを箇条書きで書き出してみます。

  • 初回の障害が発生してから連絡があるまでどうして3日も空いたのか
  • 3度目(2度目)の障害が発生してから連絡があるまでどうして2日も空いたのか
  • 1度目の障害時は来月の料金免除か違約金の免除を選べたのに、なぜ、より規模の大きい2度目や3度目の障害時は、日割り免除という小規模の補償なのか
  • ネット回線を完全にこのサービスに依存している人は、休止してしまうとネットから孤立してしまうどころか、運営からのメールも受け取れなくなるのに、なぜ2度目や3度目の補償は休止しか選択肢がないのか
  • 原因がSIMカード不足によるデータ容量不足と判明しているのに、なぜ新規入会を一時停止したりテレビCMを取り下げたりしないのか
  • そもそも、なぜ「申請しなければ補償しない」なのか
  • 障害に巻き込まれた全員をどんなときもWiFi側で特定して補償するべきではないのか

まとめ

障害は、多かれ少なかれどこのサービスにも起こりうることなので、多少はしょうがないことだとは思いますが、今回のように、契約者数と通信回線の釣り合いがとれずに障害を起こしたことは、明らかに機械の故障ではなく人為的なミスであり、回線の使用などをしっかりと把握していれば防げていた事案のはずです。
信頼というものがどれだけ重いもので価値のあるものなのか、よく考えてほしいものです。

考察 (推察)

基本的に、上には事実ばかりを書きました。ここには、自分なりの考察も交えて、クラウドSIMの問題点や仕様などについても想像を含めて書くことにします。

量産型のクラウドSIMサービス

ググってもらえばわかると思うのですが、3社の電波を掴み使い放題を謳うWi-Fiサービスは、端末がおよそ3種類に絞られます。
その理由は、uCloudlinkという会社が提供しているサービスのひとつである「GlocalMe」というサービスの端末を使用しているからです。
実際、GlocalMe U2の端末とどんなときもWiFiの端末は同じもののように見えます。(画像右)

上の方に書いたどんなときもWiFiのパートナー企業というのは、おそらくこのGlocalMeのことでしょう。
つまり、GlocalMeの端末を使用して提供しているサービスは、すべて上記のような障害が起こりうるということです。

そもそもの”本当の理由”はなんなのか

通信量が増加してSIMの提供が追いつかず障害になっているということは、用意されているSIMにたいして利用者が多かったということに他ならないのですが、それであればここまで大規模な障害にはならないはずです。ではどうして一部の人だけではなく多くの利用者が接続できないということになってしまったのでしょうか。
実はこの原因こそ、クラウドSIMが抱える問題点なのです。

もはや誰でもご存じとは思いますが、一般的なSIMカードは、毎月使用できるデータ量が決まっています。20GBプランとか50GBプランとかいろいろありますよね。

では、例えば、200GB通信できるSIMカードを100枚用意して、10人の利用者に使ってもらうとしましょう。
すごく単純に考えれば、20000GB = 20TBのデータ量があるので、一人あたり2TB使えることになります。
異常に多い通信をしている人をシャットアウトすれば、事実上無制限と言っていいだけのデータ量があります。

じゃあこれが利用者100人になったらどうなりますか?
一人あたり使える容量は200GBなので、あまり大きな問題にはならなそうです…が、もし誰か1人が月半ばあたりで200GB使い切ってしまったらどうなりますか?
そうなると、200GB使い切ってしまった人は低速になります。 ・・・①
低速になった人は、何かおかしいと思って端末を再起動するでしょう。もしこのとき、100枚用意されてるSIMカードのうち、まだ200GBに達していないSIMカードがあれば、その情報をダウンロードして使用し、高速の状態に戻るでしょう。
でも、SIMカードが100枚あって利用者が100人の場合、もし100人全員が接続しようとしたら、誰か一人が低速化してしまっているハズレを掴むことになります。・・・②

上で①に書いたのがおそらく1~3度目の障害で、②に書いたものが2度目~3度目の障害にあたるものと考えられます。
そのため、回線を提供している会社は利用者が増加しすぎないよう調整する必要があります。そうすれば、「遅くなったら再起動する」という案内だけで問題は解消するはずです。

おそらく、どんなときもWiFiはそれを怠ったがために今回のような障害を起こしてしまったと考えられます。
増強の遅れのせい?新型コロナウイルスのせい?
いえいえ、どんなときもWiFiのせいです。

どうして月をまたぐと解消見込みなのか

障害の発生タイミングと解消のタイミングを見ると、月をまたぐタイミングで障害が解消あるいは解消の見込みであることがわかります。

なぜなのか。

その理由はすごく簡単です。少し上に書いたように、SIMカードには毎月使用できるデータ量が設定されているわけですが、月をまたぐとデータ使用量がリセットされるため、通常通りの通信が出来るようになるのです。

さて、よく考えてみてください。どんなときもWiFi側はSIMカードの調達が遅れていることを通信障害の理由としています。もし4月になってもSIMカード調達が間に合わなかった場合、同じ事がまた起こります

解消?いえいえ、先延ばしっていうんです。
それを「解消」だなんて、人を騙す気満々じゃないですか。

4月も大荒れの見込みですね。急いで避難した方が身のためですよ。

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