続・続・BLAZE EV SCOOTERっていう電気スクーターを買ったよ (修理・改造編)

EV

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今回はもうちょっと突っ込んだ内容です。物理的に。
といっても壁に突っ込んだとかそういうやつではありません。

BLAZE EV SCOOTERが故障した場合、自分で修理せず、BLAZEに修理を依頼するべきです。ちょっとでも分解した場合、メーカーの保証は切れます。事情があって自分で修理をしなければならない場合などに参考程度にご覧ください

この記事は自分での修理や改造を推奨するものではありません。

この記事を閲覧したことによるいかなる損害・損失・負傷について、当方は一切の責任を持ちません。

改造することにより、道路交通法などにおける保安基準等を満たさなくなった場合や、自治体に登録してある内容の変更が必要になる場合、適切な修正や申請を行わないと公道を走行できなくなります。必要な申請についてはお住まいの自治体や管轄の警察署へお問い合わせください。

画像や写真を見て安易に真似されても困ってしまうので、画像や写真は少なめでお送りします。

分解しない改造

改造というか改良というか、シティサイクルにパーツを取り付けるような感覚で改造するのもそれなりに楽しいはずです。

ドリンクホルダー / スマホホルダー

通常のバイクや原付に比べてタイヤが小さい分衝撃を受けやすいので、ドリンクやスマホが飛んでいかないように十分注意し、そういう衝撃にも耐えられるような製品を選んでください。
また、走行時の振動でスマホのカメラが故障してしまうという話もよく聞きますので、利用する際は慎重に判断しましょう。

よく自転車やバイク向けにドリンクホルダーやスマホホルダーが発売されていますよね。たしか、「ゆるキャン△」に出てきた原付にもスマホホルダーがついていた気がします。

そんなドリンクホルダーやスマホホルダーですが、太めのハンドルバーに対応したものであれば、手軽に取り付けられます。

ただし、ハンドルバーは意外と折りたたんだ時に干渉する部分が多いです。
取り付けてネジを締める前に、正常に折りたためるか確認した方がいいです。

拡張ハンドルバー

バイクなどでハンドルバーにいっぱい物を取り付けているとき、ごちゃごちゃしすぎないように、互いに干渉しないように、ハンドルバーに平行する形でアクセサリー取付用の拡張ハンドルバーのような感じの製品が存在します。

先に挙げたようなドリンクホルダーやスマホホルダーを取り付けると、折りたたむ際に折りたたみづらくなったり、干渉して折りたたむことができなくなるといったことが起こりえますが、こうした拡張ハンドルバーを取り付けて、干渉を避けることが可能になるかもしれません(もちろん取り付けるものによって変わりますが…)。

ヘルメットホルダー

原付なのでヘルメットが必須なことはさんざん承知とは思いますが、ちょっとコンビニやスーパーに行った際などは、ヘルメットをどうしていますか?
ただハンドルにぶら下げるだけでもいいかもしれませんが、それだと盗難のリスクがあります。

そういう場合に、鍵でロックするようなヘルメットホルダーを取り付けておけば、ある程度盗難の心配を減らすことができます。

荷物入れ

BLAZE EV SCOOTERにはかごも荷台もありません。ちょっと買い物に行こうと思っても、カバンを携帯しなければならず、少し不便です。

そういうとき、ハンドルの支柱やサドルの下などにくくりつけるような荷物入れがあると便利です。

ただし、荷物入れを取り付けたことによって折りたたみができなくなったり、ウインカーなどが視認できなくなったりすることがあります。特にウインカーが視認できない場合は捕まりますので、もし荷物入れを取り付ける場合はお気を付けください。


分解の基本

分解には六角レンチが必要です。サイズはさまざまです。
安物を使うとネジ穴がなめてしまうくらい強く絞まっている箇所もあるので、少なくとも100円ショップのものは避けましょう。

部品を交換する場合はきちんと動作確認などをしてからネジを締めるようにしてください。ネジ穴がなめてしまうと二度と修理できなくなる可能性もあります。

大きな分解が必要ないもの

液晶部

液晶部分のパーツは中国の通販サイト「AliExpress」で買えます。

BLAZE EV SCOOTERの液晶部は、ぐるぐる巻きにされているコードをすこし剥くと、コネクタが露出します。
AliExpressではwaterproofプラグとして取り扱われていて、ピン数は5ピンです。

同じプラグを採用していてスロットルが内蔵されている液晶部であれば、交換が可能と思われます。
BLAZE EV SCOOTERは親指スロットルですが、AliExpressに並んでいる商品には普通のバイクのような握って回すタイプのスロットルもあるので、そういうものに交換してみるのも面白いかもしれません。

ただし、液晶部を交換するにはグリップを外さなければなりません。切って新しいものをつけるのもありですし、頑張って取り外して使いまわすのもありです。
また、握って回すスロットルの液晶部だとグリップの長さが影響するので、切って短くするか、交換するかのどちらかになります。

ちなみに、waterproofプラグはモーターコントローラーの近くで5ピンのコネクタに変換されているので、waterproofプラグではない商品でも互換性のあるピン配列の製品なら動きます。ですが、そこまで直に繋げるには支柱の中を通さなければならず、その作業が大変なのでおすすめはしません。

AliExpressで売られているコントローラにはヘッドライトのオンオフボタンがありますが、BLAZE EV SCOOTERのモーターコントローラはヘッドライト等の電源をアクセサリ電源から直接取り出しているようなので、液晶部を交換してもボタン操作でヘッドライトのオンオフを行うことはできません。

ヘッドライト / クラクション(警音器)

ヘッドライトの交換は、ものによっては違反になるかもしれません。
きちんと光量を確かめ、暗すぎないように気をつけましょう。
だからといって明るすぎるのも考え物ですが…

なお、オフにできる構造にするのは違反です。常時点灯する構造でなければなりません。

ヘッドライトは、ほぼ同じものと思われるものがAmazonで販売されています。「36V ヘッドライト」等で検索すると出てくるので、もし壊れてしまった場合はそのまま交換してしまうといいでしょう。

コネクタはBLAZE EV SCOOTERの本体内部に直結されているので簡単には交換できなさそうですが、ヘッドライトの内部でコネクタに繋がっているので、分解してつなぎ替えればそのまま使えます。

注意点として、BLAZE EV SCOOTERのクラクションはヘッドライトに内蔵されています。適当なものに交換するとクラクションが鳴らなくなり、保安基準を満たさなくなる(違反になる)のでご注意ください。

ちなみに、ヘッドライトに内蔵されているクラクションは、左手側のスイッチでなるようになっていますが、内部的にはヘッドライトにつながっている3端子のうちクラクションにつながる端子に36Vを流しているにすぎません。そのため、36Vで稼働するようなクラクションをその端子とGNDにつないでやれば、交換できないことはありません。ただし、面倒なのでおすすめしません。

ミラー

ミラーの交換は、ものによっては違反になります。

  • 形状にかかわらず69cm²以上の面積
  • 円形の場合は直径94mm~150mm
  • 円形以外の場合は直径78mmの正円が収まり、(長方形と想定して)長辺が200mm以内、短辺が120mm以内
  • 歩行者などにぶつかったときに衝撃が吸収される (鋭利なものや溶接などではないこと)
  • 鏡面の中心が…
    • ハンドルの中心から280mm以上外側
    • 全幅から250mm以上はみ出ない
    • 全高から200mm以上はみ出ない

上記の項目をすべて満たすものにしか交換できません。

強めの風を受けたり軽くぶつかるだけであさっての方向を向く純正ミラーですが、購入時に自分で取り付けたことからわかるように、レンチさえあれば簡単につけたり外したりできます。

ミラーは原付や普通のバイクでよく使われるのと同じネジ穴なので、原付用やバイク用のものを購入すればそのまま取り付けることができます。
バイクでは前方から風を受けることを想定して左ミラーが逆ネジになっていることがあるようですが、BLAZE EV SCOOTERはどちらも通常のネジ穴です。

注意点として、純正ミラーのように折りたたみできる構造のものでないと、折りたたんだ際にミラーだけ左右に飛び出します。折りたたみできるミラーはなかなか種類が少ないので、よほど嫌でなければ交換しない方が無難です。

かっこいいミラーもそれなりに多いのですが、折りたためないものがほとんどなので、選択肢がかなり少なくなってしまいます。

ハザードスイッチ

ハザードランプをつけるスイッチを増設することができます。

BLAZE EV SCOOTERにはウインカーのスイッチしかありませんが、そのウインカーのスイッチを分解し、左右のスイッチを同時に押すようなスイッチを付けてやれば、ハザードスイッチのできあがりです。

このあたりは一般的な原付の改造ブログとかにも出てくるので、そういうサイトも参考になるかと思います。

注意点として、整流用ダイオードなどを取り付けてそれぞれのスイッチに逆流しないようにしないと、ウインカーもすべてハザードになってしまいます。

大きな分解が必要なもの

モーターコントローラーなどの部品が詰まっている本体内部にアクセスするには、サドルがついている箇所のネジと、フットスペースのネジを合わせて8箇所外す必要があります。それ以外は外さなくて大丈夫です。

ウインカーリレー

ウインカーリレーの交換は、ものによっては違反になるかもしれません。
ウインカーの点滅は1分間に60~120回と定められているので、音楽ゲームでいう60bpm以上120bpm以下になるように気をつけてください。

市販されているLED対応のウインカーリレーであれば概ね大丈夫だとは思いますが…

ウインカーが出ているのかどうかいまいちわかりにくいBLAZE EV SCOOTERですが、いわゆるカチカチ音の鳴る3端子のウインカーリレーがついています。金属の箱に封印されているから聞こえづらいってだけみたいです。

それでももっと大きな音の鳴るリレーに交換することができます。
一般的なバイクと同じ部品なので、自分に合ったものを探すといいでしょう。12Vです。
無理やり線を引き延ばしてフットスペースの外にウインカーリレーを出してしまえば、カチカチ音が聞こえやすくなります。

セキュリティ装置

モーターコントローラーから液晶部までに繋がるコネクタに割り込むように繋がっている箱がセキュリティ装置です。

その箱からいくつか線が生えていますが、その中に緑色の何も繋がっていない線があります。

じつはそれがアンテナです。
セキュリティキーが反応しづらいBLAZE EV SCOOTERですが、金属の箱の中にアンテナが閉じ込められていれば、そりゃ反応悪くもなりますよね。

どこかの隙間から外に出るようにしてしまえば、反応がかなり改善されます。
それでも反応が悪いことはありますが、アンテナが外出しされていればアンテナがどこにあるのかわかるので、セキュリティキーをそこに近づけてボタンを押すなどの工夫ができます。

バッテリー

標準では37V 10.4Ahのリチウムイオンバッテリーが搭載されています。

一般的なリチウムイオンバッテリーに使われる18650電池は3.6Vか3.7Vなので、10本直列に繋がっていると思われます。
また、容量ですが、一般的な18650電池は2,300mAh~3,500mAh程度の容量を持っているので、ざっくり計算すると容量2,600mAhのバッテリーが4つ並列になっているものと思われます。

10直列の4並列なので、AliExpressではこういうバッテリーを10S4Pと呼びます。
そのため、10S4Pで容量が2,600mAh以上のものや、10S5Pなどの並列数が多いものに交換してしまえば、航続距離のアップを図れます。

ただし、もちろん本体に内蔵できるサイズでなければなりませんし、容量が大きい分、重さと充電時間が増えます。
逆に標準のバッテリーよりも容量が小さなものに交換すれば、本体を多少軽量化できるかもしれません。もちろんその分航続距離は短くなりますが…。

モーターコントローラーと繋がる端子はXT60とよばれるものです。

充電端子にはヒューズが直結し、小さなコネクタに繋がっています。
交換するならば同様のコネクタとヒューズを持つものを用意するか、移植する必要があります。

モーターコントローラー

モーターコントローラーとモーターの2つを合わせていわゆる原動機になります。
どちらかを交換した場合、原動機が変わることになる(はずな)ので、自治体へ改造申請や登録変更申請などをしなければならないものと思われます
(詳しくはお住いの自治体へお問い合わせください)。

どちらを交換するにせよ、どうせ第1種原付は30km/hよりも速い速度で走ってはいけません。標準の350Wモーターとコントローラーで30km/hまで達するので、350W以上のものに交換するメリットは「坂道や向かい風で30km/hを維持できるかもしれない」くらいしかないです。

モーターコントローラーは、フットスペースの中にある銀色のボックスです。バッテリーにつながっているほか、大量のケーブルが生えています。生えているケーブルには、モーターにつながっているものや、液晶部につながっているもの、ショートさせることでタイヤの回転を止めるブレーキとなるもの、ヘッドライトにつながっているものなど様々です。

これもAliExpressで売られている似たようなモーターコントローラーと交換することができますが、交換する場合は以下のことに気を付ける必要があります。

  • 現在生えているケーブルをすべて網羅できること (できない場合はその部分を自作できること)
  • ワット数が350Wであること (ワット数が異なると、正常な動作をしなかったり、故障の原因となります)
  • 現在使用している液晶部と互換性があること (なければ液晶部ごと取り換えることになります)

これらのうち、赤字で書いた部分が最大の難関です。


上の方にも書きましたが、BLAZE EV SCOOTERは日本仕様と思われるモーターコントローラーを使用しています。そのため、ヘッドライトとナンバー灯は常時点灯、テールランプは暗めに常時点灯してブレーキ使用時に明るく点灯するようになっています。

海外からモーターコントローラーを輸入すると、そういった日本仕様の部分が考慮されていないので、自分で何とかする必要があります。
ヘッドライトはアクセサリー電源から直接36Vを、ナンバー灯は内蔵のDC-DCコンバーターから12Vを取り出して流すことで何とかなりますが、問題はテールランプで、これに関しては回路を自作する必要があります。

モーター

モーターコントローラーとモーターの2つを合わせていわゆる原動機になります。
どちらかを交換した場合、原動機が変わることになる(はずな)ので、自治体へ改造申請や登録変更申請などをしなければならないものと思われます
(詳しくはお住まいの自治体へお問い合わせください)。

どちらを交換するにせよ、どうせ第1種原付は30km/hよりも速い速度で走ってはいけません。標準の350Wモーターとコントローラーで30km/hまで達するので、350W以上のものに交換するメリットは「坂道や向かい風で30km/hを維持できるかもしれない」くらいしかないです。

モーターについては調査ができていませんが、「ブラシレスモーター」という種類のモーターが使用されています。そのため、AliExpress等でE-Scooter向けに販売されている同インチサイズのブラシレスモーターを購入すれば交換できるかもしれません。

どなたか試してみてうまくいったという方は教えてください。


ひとまずここまで。これで電気スクーターのシリーズはおしまいです。

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